(和紙 / 墨 / 220×273mm)
「理」の文字を歯車として表現した本作品は、魂と呼ばれる存在の本質的な運動を可視化する試みである。歯車の各歯に刻まれた「理」は、魂が生まれ変わりを繰り返しながら獲得し、失い、再び獲得する叡智の軌跡を表している。
個の魂における理解と迷妄の循環が、宇宙全体の魂的原理と共鳴する瞬間を歯車の噛み合いで表現。一つの魂の中に無数の過去世の記憶が、無数の魂の中に一つの普遍的真理が相互包含される「一即多、多即一」の魂的実相を描き出している。
極小としての個人の魂が持つ理性的判断力と、極大としての宇宙魂が示す根源的な理法が、歯車の回転運動の中で絶え間なく接触し、分離し、再び結合する。この永遠の運動こそが、魂の成長と輪廻の本質である。
これまでの三部作を統合し、魂の進化が直線的な向上なのか、それとも螺旋状の深化なのかを問いかける。歯車は静かに回転しながら語りかける:魂とは個別的存在なのか、それとも宇宙的な一つの魂が無数の形で現れているだけなのか。
